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2021.11.16

黒柿(くろがき)

黒柿(くろがき)
玉野市の工務店で新築・リフォーム
【ひと手間を惜しまない大工と建てる家】
レビウス匠です。

神秘の銘木

黒柿とは
白と黒の縞模様をもつ柿の古木です。

樹齢150年以上の古木のうち
数万本に1本の割合で
年輪とは異なる紋様が幹に現れています。

柿は一般的に折れやすく
建築材料になりにくいのですが
茶道、華道、香道などの
日本文化の源流となった鎌倉・室町時代以降
武家流儀の茶室や総黒柿の書院など
古来から銘木として珍重されているんです☝️

なぜ年輪とは別の紋様が出てくるのか?
はっきりとした理由は
現在も解明されていないそうです🤔

墨汁を流したような穏やかな色合いで
強すぎる主張をしない黒色は
日本人の美的感覚に馴染む風合いを演出し
昔から高級木材として扱われてきました。

繊細な細工が美しい指物などに
使われることが多い木材でもあるのですが
黒い部分と他の部分とでは密度が違い
乾燥や加工が難しく
とても高度な職人の技を必要とします。

黒柿は入手から乾燥や加工に至るまで
すべての工程において希少価値が高いため
最高級木材とも称されるほど
銘木と呼ばれる木材の中でも
特に希少な銘木です🌟

寛政九年の『染物秘傳(そめものひでん)』に
黒柿色の染色法が記されていたり
正倉院宝物として納められている
琵琶や琴に鞍や厨子など20点以上にわたって
黒柿が使われていたりと
昔から黒柿を珍重していた様子が伺えます。

一方でWEB上で使うカラーコードに
色見本が定めらていたり
つい先日も会津若松市で
黒柿を使った工芸品の展示会があったりと
今もなお幅広く息づいてるんですよ😊

黒柿の背景を知っていくうちに
他の木にはない紋様や
ひとつとして同じものがない色合いは
見る人の心を惹きつける不思議な魅力と
圧倒的な存在感に満ちているようにも
感じてきませんか?

肌触りも滑らかで
とても心地の良い触感なんです✨

この触感は是非体感していただきたいので
機会があれば手に取って
この質感を感じてみてくださいね!