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2022.04.08

尺貫法(しゃっかんほう)

尺貫法(しゃっかんほう)
玉野市の工務店で新築・リフォーム
【ひと手間を惜しまない大工と建てる家】
レビウス匠です。

認識の統一と基準の違い

一般的に使われている寸法には
国際基準であるメートル法を用いることが
義務付けられています🧐

計量単位が国際的に統一されることで
量や大きさについて
世界共通の認識をもてるようになり
商取引などがスムーズに行われています。

なので✏️📐
建築業界も図面上の寸法や面積は
すべてメートル法で表記されています。

ですが🌱
実際の建築現場や打合せでは
「寸(すん)」「尺(しゃく)」「間(けん)」
といった日本独自の単位である尺貫法を
職人さんたちは使うことが多いんです!

メートル法は
北極点から赤道までの子午線弧長の
『1000万分の1』の長さを1mとするなど
地球🌏を基準として定義されています。

尺貫法は
1寸が親指の第一関節の長さ
1尺が親指と人差し指でL字を作ったときの
それぞれの指先の間の長さの2倍
1間が人の身長…というように
人の体👤を基準にしているといわれています💫

尺貫法の人の体を基準としている例えで
イメージしやすいのが畳です☝️

人間の動きに最低限必要なサイズを
『立って半畳・寝て1畳』と表現されるのを
耳にされたコトはありませんか?

畳の単位は畳(じょう)と呼ばれ
一般的には 縦6尺 × 横3尺 とされています。

なのですが💡
畳は部屋の寸法に合わせて
注文生産することが多いので
サイズは一定ではないんです⚠️

既製品のように同じサイズを
先にたくさん作っておくのではなく
その場に合うサイズで
臨機応変に作ることができるのが
職人さんならではの手仕事ですよね💪🏽

この他にも
メートル法に換算するときの誤差だけではなく
地域によって基準値に違いがあるため
基本とするサイズにも若干の差があることを
知っておいてみてください📝

🟩 京間 [本間間]
  京都を中心とした関西方面。
  1畳:191.0cm × 95.5cm
  6帖換算 → 10.9443㎡

🟩 中京間 [三六間]
  岐阜や名古屋を中心とした中京地方。
  岩手・山形・福島・北陸の一部。
  沖縄・奄美大島など。
  1畳:182.0cm × 91.0cm
  6帖換算 → 9.9372㎡

🟩 江戸間 [五八間 / 関東間 / 田舎間]
  東京をはじめ関東地方と全国各地。
  1畳:176.0cm × 87.8cm
  6帖換算 → 9.2716㎡

🟩 六一間 [安芸間]
  岡山・広島・山口などの山陽山陰地方。
  1畳:185cm × 92.5cm
  6帖換算 → 10.2675㎡

🟩 団地間 [五八間 / 関東間 / 田舎間]
  東京をはじめ関東地方と全国各地。
  1畳:170.0cm × 85.0cm
  6帖換算 → 8.67㎡


諸説ありますが
人の体が基準とされる尺貫法だからこそ
人が心地よく感じる建築に仕上げることが
できるのかもしれないです。

作り手である職人や生活をしている住まう方が
無意識に感じる心地よさこそ
今も変わらず受け継がれている理由のひとつ✨
なのではないかと思います😊