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2022.03.04

石工(いしく)

石工(いしく)
玉野市の工務店で新築・リフォーム
【ひと手間を惜しまない大工と建てる家】
レビウス匠です。

次世代に繋ぐ文化と技術

長い歴史の中で受け継がれてきた
社寺建築や木造建築の基礎部分を
石材が支えています。

建物の基礎部分だけではなく
鳥居や石燈籠など
石材を加工する職人さんを
「石工」(いしく)といいます。

各都道府県知事が認定する
「石材施工技能士」という国家資格も
あるそうなんです📖

石垣や庭石など石を使ったものは
身近にも意外とたくさんありますよね?

石垣の技術が発展したのは
安土桃山時代といわれています。

防御性や権力誇示などのため
石を高く積み上げる石垣の需要が
高まったそうなんです🏯

石積みの技法にも種類がいくつかあり
粗く砕いて加工した石を積んでいく
「打ち込みハギ」という技法は
言葉は耳にしたことがなくても
お城の石垣で目にされたことがあるはず✨

例えば…☝️
地元の名城・岡山城の見どころのひとつが
石垣だという話を聞かれたことはありますか?

岡山城は三人の武将によって建てられたり
増改築されたと言われていて
基盤である石垣も
それぞれの時代に組み直されているんです。

3つの時代の石垣を
1つの城で見ることができるというのが
岡山城の魅力のひとつとされています!

🔘 野面積(のづらづみ)
   ↪︎ 豊臣秀吉の指導で築城した宇喜多秀家時代
🔘 切り込みハギ
   ↪︎ 増改築に積極的だった小早川秀秋時代
🔘 打ち込みハギ
   ↪︎ 月見櫓を作った池田忠雄時代

ちなみに💡
滋賀県には「野面積」を得意とする
「穴太衆(あのうしゅう)」と呼ばれる
伝説の石工集団が存在しています。

戦国時代から安土桃山時代に主流だった
「野面積」は自然石を積んだあと
その隙間に小石を詰めて補強していく技法です。

岡山城の「野面積」も
もちろん「穴太衆」の石工の仕事です💫

石積みの需要が減少している今もなお
穴太衆の高い技術力は
滋賀県大津市坂本地区で受け継がれています💪🏽

日本では
国産石材の確保が難しくなっていたり
住宅事情の変化から
灯籠や彫刻物の需要も減少傾向にあります。

それでも各産地で
今の暮らしに合う石工品を追求する
プロジェクトが立ち上げられていたり
アーティストなどの他分野と協力したりと
石の文化や技術を
次の世代に繋ぐ活動は行われています😊

作り手が残すモノは
何年もの時代の移ろいを経て
顔を合わせるはずのない人の目に映ります👀

さらに手を加えられながら
受け継がれていくことも多いと思います。

そういう技術や文化など
目に見えないモノの繋がりを感じられるのも
モノづくりの醍醐味のひとつなんだと
思います🌱


岡山城の「令和の大改修」も
リニューアルオープンが
2022年11月3日に決まったようですね。

後楽園も綺麗な景色になる頃なので
ゆっくりと時間をかけて
散策してみるのもいいかもです🍁